南米諸国連合(ウナスール、加盟12カ国)のブラジルを除く11カ国大統領は7月16日ブラジリアに集結し、ブラジルを含むBRICS5カ国首脳との合同会議に出席した。南米首脳がこぞって馳せ参じたのは、BRICSが15日、巨額の資金を動かす新開発銀行(NBD)と外貨準備基金の設立を決めたのに魅せられたからに他ならない。
ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は会議で、「世界の新しい地政学が見えてきた」とBRICSの決定を絶賛し、ベネスエラが設立を推進してきた「南銀行(バンコ・デル・スール)」とNBDが将来協力し合うことへの希望を表明した。
ボリビアのエボ・モラレス大統領は、「新自由主義と新植民地主義の政策に終止符が打たれることになる」と指摘した。
一方、亜国のクリスティーナ・フェルナンデス=デ・キルチネル大統領は、米民間投資機関から13億3000万ドルの債権の支払いを求められていることに関し、「国債との交換以外の解決策の提案はない」と強調するとともに、「債務不履行には陥らない」と言明した。
BRICSの中核である中国の習近平国家主席は17日引き続きブラジリアで、ラ米・カリブ諸国共同体(CELAC)の幹事4カ国首脳との初会合に臨む。これに出席するクーバのラウール・カストロ国家評議会議長は16日到着した。