2014年7月2日水曜日

パナマ新大統領フアン=カルロス・バレーラが就任

 パナマで7月1日、フアン=カルロス・バレーラ新大統領(50)が就任した。任期は5年。5月4日の大統領選挙で40%弱の得票率で当選した。保守のパナマ主義者党(PP)所属。実業家。

 バレーラは、リカルド・マルティネリ前大統領の下で副大統領を務めていたが、マルティネリの腐敗を厳しく糾弾するなど、距離を置いていた。就任演説では、「政権を商売の道具にしない」と前大統領を暗に批判し、「腐敗と縁故主義による高官人事を排除する」と強調した。

 前政権下で公共債務は70%増大して、170億ドルに膨らんだ。この債務返済も重要課題だ。また貧困率が26%で、低所得層が食料品価格高騰に悲鳴を挙げているため、バレーラは早速、22品目の価格統制措置を取った。

 パナマの経済成長率は過去10年、平均8・5%でラ米一。だが今年は7%の予測を下回りそうで、第一・四半期は5・8%に留まった。

 パナマ運河の閘門式第3水路は来年後半の完成を目指して建設中だが、新政権は、これが完成すれば経済の再浮上に貢献すると期待している。

 中米では今年、オンドゥーラス、コスタ・リーカ、エル・サルバドールでも大統領が交代しており、パナマは4カ国目。