ボリビア政府とロシアの核エネルギー開発企業ロサトム社は3月6日、政治首都ラパスに隣接するエル・アルト市で、平和利用を目的とする核エネルギー技術の開発協力調停に調印した。
ロサトム社は、実験用原子炉を備えた「核技術実験・開発セントロ」を同市に総工費3億ドル、工期4年で建設する。工費の一部はボリビア政府が負担する。同社が設計、建設、操作、施設解体・撤去などを担当する。
完成後、放射性同位元素を生産し、医療、工業、農業などに役立てる。併せて放射線汚染対策、環境保護、人材育成も為される。
将来的に、原子核破壊のためのイオン加速装置を持つ「国立イオン加速装置・ラジウム薬学セントロ」を設置する。多目的照射施設(PMI)として利用され、食糧の安全、無害化などに使われる。
このほか、核エネルギー平和利用で、環境科学、生物学、物理学、化学、石油化学、水利学、地質学も恩恵を受けるとされている。