2018年4月3日火曜日

コスタ・リカ次期大統領は38歳のカルロス・アルバラード=ケサーダ

 「反・反米主義」で保守的な中米コスタ・リカ(CR)で4月1日、大統領選挙決選投票が実施され、政権党・市民行動党(PAC)候補カルロス・アルバラード=ケサーダ(CAQ、38)が得票率61%(120万票)で当選した。5月8日就任する。任期は4年。
 大統領選挙第1回投票は2月4日実施、CAQと、野党・国家再建党(PRN)のファブリシオ・アルバラード=ムニョス(FAM、43)がそれぞれ上位1、2位となって、決選に進出した。
 CAQは、ルイス=ギジェルモ・ソリース現大統領の政権で労働・社会福祉相を務めたが、本業は作家。さまざまな社会問題が争点で、同性婚合法化問題がその中心だったが、CAQは同性婚支持を訴えていた。
 TVジャーナリストで宗教歌手の対立候補FAMは保守色の濃い福音派牧師で、同性婚や堕胎に強く反対していた。得票率は39%(82万票)だった。
 若い候補同士の勝敗を分けたのは、CAQの閣僚経験だった。CAQはまた米企業に3年間勤務したことがあり、財界にも受けがいいのが幸いした。
 CAQ次期大統領の傍らで副大統領(やはり選挙で当選)を務めるのは、国会議員経験の豊かな黒人女性エプシー・カンベル。この国の正副大統領のいずれかに黒人市民が就くのは初めて。
 白人市民が多数派で、長らく白人優位主義が支配し、今もそれが残存するCRでは画期的。バラク・オバマ前米大統領出現の影響があるとの見方が流れている。