2011年12月11日日曜日

CFKアルゼンチン大統領2期目に入る

☆★☆アルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス=デ・キルチネル大統領(CFK、58)が12月10日、連続2期目の任期(4年)に入った。

  国会下院での就任式では慣例を破り、娘のフロレンシアから大統領肩章を懸けてもらった。「神、祖国、そして彼に誓う」と宣誓した。「彼」とは、昨年10月急死した夫ネストル・キルチネル前大統領のことだ。これも異例の宣誓だった。

  就任演説でも、「喜びと人民の圧倒的支持はあっても、この日を迎えるのは容易ではなかった。何かが足りない、誰かがいない」と、夫であり前任者であり師であったキルチイネルを偲んだ。

  「彼の力で、人道犯罪無処罰を覆した。人権という世界共通の価値に関して今や指導的地位にあるこの国の大統領になって、誇りに思う」

  第1期政権が500万人の雇用を創出したとし、「建国200年で最大の経済成長期を迎えている」と強調した。対外累積債務の返済停止は「他国の問題だ」として、返済停止はしないとの立場を示唆した。

  「私は企業の大統領ではない。亜国人4000万人の大統領だ」ーここで最大の拍手がわいた。

  就任式には、ブラジル、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア、チリ、グアテマラ、ホンジュラスの7カ国の大統領が顔をそろえた。

  大統領はカサ・ロサーダ(大統領政庁)バルコニーから演説したが、政庁前の「五月広場」を埋め尽くした大群衆は、ペロン将軍、エバ・ペロン夫人、キルチネル前大統領、チェ・ゲバラら故人の肖像を掲げていた。人道犯罪の最大最悪の責任者ホルヘ・ビデラ受刑囚(元軍政大統領)の、吊り下げられた人形も登場した。

     政敵であるブエノスアイレス市長マウリシオ・マクリはこの日、就任式を無視するかのように、市内をサイクリングした。

  欧州経済危機の波が大西洋を渡ってアルゼンチンにも押し寄せつつある。2期目の政権運営は1に経済、2に経済、3に経済となる、と観る向きが多い。

(2011年12月11日 伊高浩昭執筆)

 【CFK政権の第1期~第2期移行期の情勢分析については、月刊誌『LATINA』2011年12月号掲載の拙稿「経済を政治に従属させた夫婦(めおと)政権」を参照されたい。】