2015年9月11日金曜日

ベネズエラの極右指導者に禁錮13年余の実刑判決下る

 ベネスエラの一審法廷は9月10日、昨年2月カラカスで発生した街頭暴力事件時に犯罪に関与した極右政党「人民意志」(VP)指導者レオポルド・ロペス被告(44)に禁錮13年9カ月7日の実刑判決を言い渡した。

 罪状は、公然煽動、放火、私有財産損傷など。弁護士は、控訴する方針を明らかにした。

 同様の罪で裁かれていた学生3人の被告には、4年半から10年半の執行猶予付き禁錮刑が言い渡された。3人は定期的に裁判所に出頭することを義務付けられた。

 2013年3月にウーゴ・チャベス大統領が癌で死去、翌月の大統領選挙で後継者のニコラース・マドゥーロ現大統領が野党連合MUD候補に僅差で勝った。同年12月の地方選挙では、政権党が圧勝した。

 選挙で勝てないMUDの強硬派は政権を揺さぶるため激しい非合法活動に出、ロペスは首謀者格として逮捕された。

 この国では12月6日、国会議員選挙が実施される。そこへ向かって状況は動いており、ロペスへの実刑判決は反政府勢力の抗議行動を勢いづけるもよう。

 合法活動を維持するMUD内の穏健派は非合法活動に批判的で、MUDは内部が割れている。