2015年9月16日水曜日

グアテマラ大統領選挙決選にサンドラ・トーレスが進出

 9月6日実施されたグアテマラ大統領選挙で得票2位争いをしていたマヌエル・バルディソーン候補は14日、撤退を表明した。これにより、10月25日の決選投票は得票1位のジミー・モラレスと、2位が確定したサンドラ・トーレスの争いとなった。

 選管(TSE)は11日、開票率99・01%段階で、2位争いをしていたトーレスの得票率19・76%(96万7242票)、バルディソーン19・64%(96万1284票)と発表、最終結果は14日以降明らかにすると表明していた。

 バルディソーンは、わずか5958票の票差だが、これを覆すのは不可能と判断、撤退した。その表明に際し、開票に不正があったと非難した。だが「不正」を証明するのに十分な証拠は示さなかった。

 決選では、バルディソーン票、および6日の投票を棄権した有権者の28%の票の行方が勝敗を左右する。

 ノーベル平和賞受賞者でマヤ先住民指導者の一人、リゴベルタ・メンチューの政治組織ウィナクは、バルディソーンを支持していた。メンチューも「選挙の不正」を公言している。

 バルディソーンは前回選挙で決選に進出したが、税関汚職事件を追及され3日辞任に追い込まれたオットー・ペレス=モリーナ前大統領に敗れた。

 グアテマラは15日、アレハンドロ・マルドナード暫定大統領の下で、独立194周年を祝った。旧大統領政庁(現文化宮殿)前の憲法広場は9月初めまではペレス=モリーナに辞任を要求する市民の結集の場だったが、15日夜は独立を祝う市民で埋まった。

 一方、キチェー県サンフアンコツァルで10日、マヤ先住民族イシル人の精神的指導者セバスティアン・サヒク=コルドバ(70)が、一団によって山刀(マチェテ)で惨殺された。サヒク=コルドバは、1980年代初め先住民を大虐殺した責任者、エフライン・リオス=モント元軍政首班(89)の断罪を要求する運動を推進していた。