2015年9月21日月曜日

ローマ法王がキューバ人にイデオロギーを離れた思考促す

 フランシスコ法王は9月20日、ハバナの革命広場で1時間あまりミサを執り行い、「神への勤行は決してイデオロギー的なものではない。思想のためでなく、人々のためのものだからだ」と述べ、革命イデオロギーと反社会主義イデオロギーが交錯するクーバ社会に、イデオロギーを離れて思考する試みを促した。

 法王はまた、2012年からハバナで続けられてきたコロンビア政府とゲリラFARC(コロンビア革命軍)との和平交渉への支持を表明し、コロンビアに和解を求めた。

 ミサには30万人が参加、ラ米諸国や米国から駆けつけた信者も少なからずいた。招待席3500席が用意され、最前列をラウール・カストロ国家評議会議長、クリスティーナ・フェルナンデス亜国大統領、バレーラ・パナマ大統領夫人ロレーナ、クーバ政府要人らが占めた。JCバレーラ大統領は先に訪玖したばかり。

 革命広場には、ミサの時間を除き、キリストを讃えるアフロクバーノ調の曲と合唱隊の歌が流れていた。

 法王は、ラウールに向かって、対米国交正常化実現への努力と、コロンビア和平支援を感謝した。革命広場には「法王は希望を運んできた」と書かれたプラカードが見られた。祭壇の右手彼方の内務省建物の壁面には、おなじみのチェ・ゲバラの鉄枠肖像があって、「宗教と革命の均衡」を演出する役割を担った。

 ミサを終えた法王は、ハバナ市内の邸宅にフィデル・カストロ前議長を訪れ40分間、国際情勢や環境問題について会談した。その後、革命広場の背後にある革命宮殿(政庁・共産党本部)でラウール議長と約1時間会談した。

 次いで法王は、旧市街にあるハバナ大聖堂で儀式を行ない、若者たちとの会合に臨んだ。フェルナンデス亜国大統領は、フィデルを邸宅に訪ねた後、帰国の途に就いた。