パラグアイで3月26日、20年ぶりにゼネストが実施され、首都アスンシオンをはじめ、全国の主要都市の交通、商業、学校などが麻痺した。主催者側は、労働者の80~90%がストライキに同調していると述べた。
この日は、全国農民連盟(FNC)が20年前から農地改革実施を要求して「農民行進」をする日。統一中央労連(CUT)、教組など6つの労連はFNCと連携し、その第21回農民行進に期日を合わせてゼネストを打った。
労農の要求は、農地改革実施、最低賃金25%引き上げ、国有資産民営化を容易にすると批判される官民同盟法(APP、13年12月成立)の廃止、大豆栽培など大規模有機農法糾弾、教育改革など。
新自由主義路線で内外大企業優先政策を採るカルテス政権には、不可能な政策ばかりだ。政府は2月末、労農に諮らずに最低賃金を10%引き上げ、182万グアラニー(約350米ドル)とした。労農は評価せず、25%を要求している。
ストロエスネル軍事独裁政権が倒れて25年、超保守・右翼支配層が依然牛耳るこの国も、社会が流動的になり、政治意思を集団行動で表明できるようになった。