2014年12月16日火曜日

ベネズエラで「米帝国主義糾弾」の抗議行動

 カラカスで12月15日、「傲慢な米帝国主義による内政干渉」を糾弾する政府支持派数万人の抗議デモ行進と集会があった。公務員や政権党員らが参加した。

 これは米議会がこのほど、ベネスエラ政府高官40~50人への米査証発給禁止などを規定した法を「人権蹂躙」を理由に可決したことに対する反撃行動。この行動は、故ウーゴ・チャベス大統領が制定した現行のボリバリアーナ憲法が国民投票で承認された15周年記念日に合わせて実施された。バラク・オバーマ大統領は、まだ同法に署名していない。

 集会でニコラース・マドゥ-ロ大統領は、「米国に他国を制裁する道徳的資格はない」と論駁した。グアナタナモ米軍基地強制収容所での拷問事件、黒人を殺害した白人警官不起訴など米国の人権蹂躙状況を踏まえている。

 さらに大統領は「リビア、イラク、シリアを爆撃した人道犯罪者を戦犯として国際刑事法廷で裁くため、委員会を設置すべきだ」と前置きし、ディオスダード・カベージョ国会議長に、国会内に委員会を設置するよう要請した。

 マドゥーロは、イラク侵攻を命じたジョージ・ブッシュ元米大統領、ディック・チェイニー元副大統領、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官、および、ホセ=マリーア・アスナール元スペイン首相を被告候補に挙げている。アスナールは、スペインがイラク戦争に派兵した時の首相。