2014年12月13日土曜日

メキシコの学生43人拉致事件でFBIが捜査協力

 メヒコ検察庁のヘスース・ムリージョ長官は12月12日、テレビ放送「40チャネル」に対し、学生43人拉致事件の捜査を開始した10月上旬、政府は米連邦捜査局(FBI)に協力を依頼した、と明らかにした。FBI要員は以来、現在までメヒコで捜査に協力している、という。

 長官が捜査結果として以下を明らかにした。

 学生たちは事件当日の9月26日、所属するアヨツィナパ農村教員養成学校から東方10km前後の距離にあるゲレロ州都チルパンシンゴで、10月2日メヒコ市で行なわれるトラテロルコ虐殺46周年記念行事に参加するためのバス料金を募金する目的でバスに乗った。だが北方100kmのイグアラ市に連れて行かれ、当時の同市市長夫婦による政治集会を妨害するのに動員された。

 これによって学生はイグアラ市警と衝突した。学生は投石し、市警は銃撃で応じ、学生3人を含む6人の死者が出た。「学生たちをだましてイグアラ市に連れていった長髪の男」の行方を追っている。

 その後、43人の学生は麻薬組織の殺し屋に引き渡され、殺害された。イグアラ市と隣接するコクーラ市の市警も事件当日イグアラ市警に協力しており、コクーラ市長を取り調べ中。

 長官は、逃亡中の容疑者を逮捕し、その取り調べが済むまで捜査を続ける、と述べた。これまでに80人が逮捕されている。