クーバ革命の指導者フィデル・カストロ前国家評議会議長(88)の最新の写真が2月2日、久々に共産党機関紙グランマなどに掲載された。1月23日、ハバナ市内の自宅に大学生連盟(FEU)会長ランディー・ペルドモを招いて話し合った時のもので、珍しく同席したダリア夫人も写っている。
今年9月、フィデルのハバナ大学入学70周年となる。これに因む特別行事をFEUが1月に催したのを受けて同月22日、フィデルは、ペルドモに電話をかけ50分間話し合った後、自宅に翌日来るよう招いたもの。
フィデルは1月27日にも自宅にブラジル人神学者フレイ・ベトを招いて話し合った。だが写真は公開されておらず、数年前にベトを迎えた時のフィデルの写真が報道に使われた。
フィデルは既に実権を行使しなくなって久しい。ラウール政権には、「国父フィデル」の健在ぶりを示すことで、対米国交正常化や経済改革に反対する国内の守旧派、および、クーバ体制の平和的打倒を目指す米政府を牽制する意味がある。