ローマ法王フランシスコが7月22日、リオデジャネイロに到着した。3月の就任以来、初の外遊。23~28日リオで催される「世界青年週間」行事への出席が目的。
法王は、ローマからリオに向かう専用機内で、「世界危機で若者は配慮されなくなっている。我々は、失業した世代を抱える危機に瀕している。人間の尊厳は労働から来る」と述べ、滞在中の演説やミサで若者への連帯を表明することを示唆した。
リオでの歓迎式典で、ヂウマ・ルセフ大統領は、「貧困と飢餓との闘いに力を結集しましょう」と述べた。法王は「若者は未来と世界をつなぐ窓」と述べ、「私には黄金も銀もない。だがイエス・キリストの名において、友愛を拡げるためにやって来た」と応じた。
法王は、カトリック教会の性的醜聞、腐敗、古い教義などから信者が減少しつつある状況を深刻に捉えており、ラ米教会の活性化を図ろうとしている。
そのため、貧困対策など社会正義実現に取り組む「解放の神学」の流れを汲む作風を示している。
アルゼンチン人の法王は、初の欧州人以外の法王であり、ラ米カトリックの間で熱狂的に歓迎されている。