ブラジル訪問中のローマ法王フランシスコは7月25日、リオデジャネイロのファヴェーラ「マルキーニョス」の中心部ヴァルジーニャで若者ら住民を前に訓話をした。このファヴェーラは、昨年末に平定されるまで麻薬組織に支配されていた。
法王は、「いかなる平定努力も、自らの一部を無視し疎外し周辺部に放置する社会では長続きしない。社会の偉大な方策とは、支援を最も必要としている人々、貧困以外に持つ物がない者たちにいかに対応するかで決まる」と語りかけた。
6月に抗議行動を全国で展開した若者を意識して、「あなたたちには不公正に対する特別の感受性がある。だがしばしば、腐敗によって、公益でなく私益に走る者たちによって裏切られたと感じるだろう」と前置きし、「決して落胆してはいけない。信頼を失ってはならない。希望を消してはならない。現実は変わるし、人間が変えることができる」と励ました。
麻薬については、「悪習にはまってはならない。それを克服しなさい」と説いた。