2013年7月8日月曜日

キューバ議長が、ベネズエラなどのスノーデン亡命受入決定を支持


 キューバのラウール・カストロ国家評議会議長は7月7日、国会閉会演説で、エドゥワード・スノーデン氏亡命申請とボリビア大統領機事件に触れ、「ベネズエラおよび域内諸国(ボリビア、ニカラグア)による、思想ゆえに迫害されている者への亡命許可決定を支持する」と述べた。

 議長はまた、同盟国を含む諸国の主権と人権を侵している米政府の盗聴が問題なのに、その本質から注意をそらそうとしている、と米国を非難した。

 さらに、「ニコラース・マドゥーロVEN大統領が指摘したように、ルイス・ポサーダ=カリレスのような輩(やから)に亡命を許すことも、その身柄引渡を拒むこともできない」と述べ、米政府を非難した。

 ポサーダ=カリレスは、反カストロ派の極右キューバ系ベネズエラ人。元CIA工作員で、ラ米最悪のテロリストとして名高い。1976年にキューバ航空旅客機をカリブ海上空で爆破した重大事件の主犯。米当局に匿われて、マイアミに住んでいる。ベネズエラ政府は長年、身柄引渡を要求しているが、米政府は沈黙によって拒否してきた。

 ラウール議長は、ボリビア大統領機の領空通過を拒否した欧州4カ国を非難し、「強国が国際法を侵すのが可能だと意識するならば、我々南の国々はすべて危険に陥ってしまう」と指摘した。

 一方ボリビアのダビー・チョケウアンカ外相は7日、大統領機事件で国際法の有効性を見直さねばならなくなった、と述べた。ワシントンで9日、米州諸国機構(OEA)は特別大使会議を開き、大統領機事件への対応を協議する。同外相は、ボリビアは単なる謝罪だけでなく、真の責任者特定と処罰を求める、と強調した。

 米政府による盗聴はブラジルにも波及した。アントニオ・パトゥリオタ外相は7日、米政府に説明を求めたことを明らかにした。