チレ政府主催の第11回「パブロ・ネルーダ=イベロアメリカ詩賞」(2014年度)受賞者に、クーバ人レイーナ=マリーア・ロドリゲスが決まった。ロドリゲスは8月16日サンティアゴ入りし、政庁で18日、ミチェル・バチェレー大統領から賞状、メダル、賞金6万ドルを渡される。
1952年生まれの彼女は、ハバナ大学文学部を卒業。詩集『ロス夫人の写真』(09年)、散文詩『旅』(94年)、小説『象に触るための三つの方法』(06年)など詩集と著作多数。昨年、クーバ詩人賞を受賞したほか、アメリカス館賞など、さまざまな賞を受賞してきた。
ロドリゲスは23日までのチレ滞在中、イズラネグラ、セバスティアーナ(バルパライソ)、チャスコーナ(サンティアゴ)の旧ネルーダ邸(博物館)を訪れ、ネルーダの作品を朗読する。
またネルーダが少年期を過ごした南部のテムーコ市に行き、1949年に時の政府から迫害されたネルーダがアンデス山脈を越えてアルヘンティーナに脱出した「逃避行路」の一部を辿る。同市にある国立パブロ・ネルーダ鉄道博物館も訪れる。ネルーダの父は、蒸気機関車の運転士だった。
このイベロアメリカ詩賞はこれまでに、ホセ=エミリオ・パチェコ(メヒコ、04年)、フアン・ヘルマン(亜国、05年)、エルネスト・カルデナル(ニカラグア、09年)、ニカノール・パラ(チレ、12年)らが受賞している。クーバ人としては3人目。