2014年8月19日火曜日

ジュリアン・アサンジが「エクアドール大使館を出る」と語る

 エクアドールのリカルド・パティーニョ外相は8月18日、ロンドンの同国大使館で、館内亡命中のウィクリークス創設者ジュリアン・アサンジ氏(43、豪州人)とともに記者会見し、館内滞在を2年2ヶ月間も余儀なくされてきたアサンジの健康状態について「深刻なようだ」と述べた。

 アサンジは最近、不整脈、高血圧、肺疾患で医師の診断を受けたとの情報が流れている。記者団から大使館を離れるかどうかを訊かれたアサンジは、冗談めかして「早急に大使館を出る」と答えた。だが次期や将来計画には触れなかった。

 外相は、英国の身柄引き渡しに関する法律が改正され、起訴されていない者の身柄は第三国に引き渡されないことになった、と述べた。

 アサンジは、スウェーデン当局から女性2人に暴行した疑いで国際手配されている。エクアドール政府は再三、在英大使館内で事情聴取するようスウェーデン政府に要請してきた。だが同国検察は、これに応じていない。

 アサンジは、身柄がスウェーデンに引き渡されば、米政府の膨大な外交機密情報をウィキリークスで暴いた罪で身柄を米国に送られると警戒し、エクアドール大使館に亡命した。

 エクアドール政府は、アサンジが完全に自由の身になるまで亡命者として安全を保障する、との立場を変えていない。