コロンビアのJMサントス大統領は5月25日、同国は来週、NATO(西語でOTAN=北大西洋条約機構)の域外協賛国になると発表した。31日にブリュッセルのNATO本部で手続し、最終決定するという。
サントス政権は、ゲリラFARCとの和平最終合意が成った翌月の2016年12月、NATOに申請、このほど最終手続き段階に達したという。
大統領は、豪州、乳国(NJ)、日本、韓国、モンゴル、パキスタン、イラク、アフガニスタンが既に同じ資格の協賛国になっていると付言した。
コロンビアは25日、OECD(経済協力開発機構)への加盟が認められたばかり。サントスは、その日にNATO協賛国入りを明らかにした。
この決定に対しラ米では、NATOに米英仏の核保有3国が入っているため、「ラ米核兵器禁止条約」(トラテロルコ条約)に抵触する、という反対意見が浮上している。
LAC(ラ米・カリブ)を平和地域にすると宣言したCELAC(ラ米・カリブ諸国機構部)の決定に反する、という指摘もある。反対意見がラ米に渦巻くのは必至だ。
また、FARCとの和平達成で16年にノーベル平和賞を受賞したサントスの言動は受賞者にふさわしくない、との厳しい批判も出ている。サントスは今回の協賛国加盟を「ラ米最初の特権」と自賛している。
[ベネズエラ外務省は26日、コロンビアがNATO協賛国になることに関し声明を発表、「ラ米・カリブ地域の平和にとって脅威になる」と非難した。]
▼ベネズエラが米国人釈放
政府は5月26日、米国人ジョシュア・ホルト(24)と、その妻タマーラ・カレーニョ(赤道国系VEN人)を釈放。2人は同日、米国に飛び去った。
政府発表によると、2人はモルモン教徒。2016年6月、スパイ容疑でVEN諜報機関SEBINに逮捕された。ミランダ州内の自宅からAK47突撃銃、M4複製銃、弾薬多数が押収された。カラカスの戦略拠点を示した地図も持っていた。
ニコラース・マドゥーロ大統領は25日カラカスで、ボブ・コーカー米上院外交委員長と外交関係をめぐって会談。コーカー上院議員はホルト夫婦釈放を求めていた。
VEN人反政府活動家20人も26日釈放された。