ニカラグア国会は1月28日、大統領無期限再選を可とする改憲法案を可決した。改憲法により、大統領選挙では第1回投票での得票1位の候補が当選することになった。
従来は、過半数得票者、もしくは1位得票者が2位に一定の票差を付けた場合のみ当選とし、これらの条件を満たす候補がいない場合は上位2候補が決選投票に臨むことになっていた。
政権党サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)が多数派の国会は、賛成64、反対25で改憲法案を難なく可決した。同党は有権者の多数派を党員としており、FSLN候補が次期選挙で当選するのは確実。
つまり、現在3期目、連続2期目の任期にあるダニエル・オルテガ大統領は、2016年11月の次期選挙に出馬すれば、最初から当確となる。
政治評論家エミリオ・アルバレスは、「かつての独裁者アナスタシオ・ソモサは強権80%、腐敗20%で統治したが、オルテガはその逆」と評している。
オルテガは、ハバナでのCELAC首脳会議に出席している。政権党は、大統領が留守の間に、大統領のための改憲法を成立させた。