ラ米カリブ33カ国のCELAC首脳会議が1月28日、ハバナの博覧会場で始まった。2011年12月カラカスでのラ米・カリブ首脳会議(CALC)がCELAC創設を宣言し、CELAC首脳会議に移行した時から数えて第3回。最初からCELAC首脳会議として開催されたのは、前回のサンティアゴ・デ・チレ会議に次いで2回目となる。クーバは、第2回首脳会議という立場をとっている。
首脳会議議長のラウール・カストロ玖国家評議会議長は、「ホセ・マルティ生誕161周年の日に合わせて<我らのアメリカ>首脳会議を開く」と強調し、まず去年3月死去したウーゴ・チャベスVEN大統領のために1分間の黙祷を捧げた。
議長は、「加盟国間には立場の違いが不可避的にあるが、にも拘わらず団結精神を培ってきた。独立後200年の闘争の歴史の上にCELACが生まれた。我々はLAC(ラ米カリブ)大祖国という展望を共有する」と強調した。
ラウールは域内の貧困状況を、数字を挙げて細かく説明してから、「資源主権を守り、外資導入および多国籍企業との関係は適切にすべきだ」と述べた。
国際政治に移り、「外部からの干渉がある」と前置きし、「北大西洋条約機構(OTAN・NATO)は<欧州・大西洋地域>を戦略対象地域に加えた。フィデル・カストロは、LACは対象地域に入るのかと質問したが、OTAN側から回答はいまだにない」と指摘した。
「昨年、米政府の外国首脳に対するスパイ活動が暴露された。米国は内紛を起こす画策もしている。唯一の対抗手段は、我々が団結することだ。(大統領がスパイ被害に遭った)ブラジルが今年4月サンパウロで、インターネット管理世界関係者会議を開く提案をしたのを歓迎する」-議長は続けた。
「ラ米は逸早く非核地帯を宣言したが、国際社会の核軍縮を進めていかねばならない。CELACを平和地域とすることを提案する。域内の問題は平和裏に主権をもって決めるのだ」
ベネスエラが提案した、米植民地プエルト・リーコ(PR)のCELACオブザーバー加盟については、「PRの席が空席である間、CELACは完全ではない」と語った。
最後に、国連総会で米国による経済封鎖の解除決議に一致して賛成してきたCELAC全加盟諸国に謝意を表明し、首脳会議開催を宣言した。
一方28日夜、ハバナ市内でマルティ生誕記念日に合わせた松明行進が催された。ラウールら政府高官、ウルグアイ、ベネスエラ、ボリビア、ニカラグアなどの首脳が先頭に立った。
この日、バン・キムン国連総長はフィデル・カストロと会談した。総長は、ラウールにも27日会っているが、「クーバ政府に国際人権規約を批准するよう求めた」と明らかにした。