2015年1月24日土曜日

ベネズエラ大統領がラ米大統領経験者3人を「極右支援」と非難

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は1月23日、極右勢力が26日に予定しているセミナリオ(セミナー)にラ米3国の大統領経験者が招かれていることに関し、「政府を認めず、ゴルペ(クーデター)を呼び掛けている極右勢力を支援しに来ることになる」と警告した。

 セミナリオに招かれているのは、フェリーペ・カルデロン前メヒコ、セバスティアン・ピニェーラ前チレ、アンデレス・パストラーナ元コロンビアの大統領経験者3人。23日は、軍事独裁者マルコス・ペレス=ヒメネス打倒57周年記念日。大統領は、その記念集会で演説した。

 大統領は、「セミナリオは世論を欺くための反政府派の画策だ。もしゴルペが起きたら、あなたたちはテロを支援したことによって血にまみれることになる」と、厳しく非難した。カルデロンについては、麻薬マフィアと結びつけ、「彼はメヒコでも拒絶されている」と指摘した。

 26日には、街頭暴動教唆罪などで起訴されている極右指導者の公判が予定されている。大統領経験者3人は25日カラカス入りし、その日、同極右被告に面会する予定という。

 野党連合MUDは24日、カラカスでフライパンを叩いて行進する抗議行動「カセロラソ」を計画している。MUDは合法範囲で行動する多数派と、街頭暴力など非合法活動も辞さないとす極右少数派との間に昨年から亀裂が生じている。

 一方、国際通貨基金(IMF)は、ベネスエラ経済が今年7%縮小する、との見通しを打ち出した。インフレは100%に達しうる、とみる経済学者らもいる。