2015年1月28日水曜日

メキシコ学生強制失踪事件から4カ月、依然未解明

 メヒコ中南部ゲレロ州のイグアラ市で教員養成学校生43人が強制失踪させられた事件は1月26日、発生から4カ月が経過した。事件はいまだに未解明で、怒る学生の家族や人権団体は政府に抗議を続けている。

 この日、メヒコ市では市内の四方から中心部の憲法広場(ソカロ)に向けて抗議行進が実施された。家族代表のフェリーペ・デラクルスは、「ゲレロ州では今後選挙は実施されない。州民を代表する政党がないからだ。投票すれば、組織犯罪集団に投票することになる」と述べた。

 政府は真剣には捜査しておらず、世論が事件を忘却するのを待っている、との批判が起きている。人権団体の弁護団は、膠着状態を打開するため、州内陸軍駐屯地と、前州知事および前州検事総長の事件関与を捜査すべきだ、と訴えている。

 首都での抗議行動には、主催者発表で1万5000人、首都市庁発表で1万人が参加した。抗議行動は、北の墨米国境から南東の墨グアテマラ国境まで全国各地で決行された。