2014年9月4日木曜日

ブラジル大統領選挙まで一か月

 10月5日実施のブラジル大統領選挙まで一か月となった。最新の支持率調査では、連続二選を狙うヂウマ・ルセフ大統領(労働者党=PT)と、野党ブラジル社会党(PSB)のマリーナ・シルヴァ元環境相が得票率で上位1、2位を占め、決選投票に進出する公算が大きい。

 ある調査では、第1回投票では、ルセフ37%、シルヴァ33%。別の調査では同じく、35%、34%だった。3位はブラジル民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネヴェス上院議員で、14%程度。

 ところが決選では46%対39%、48%対41%で、いずれもシルヴァの勝利を予測している。

 シルヴァが最近公表した公約は、新自由主義強化、政府の経済介入減少を謳う。従来、PSDBを支持していた中産上層、富裕層、大企業からの支持がシルヴァに流れている。

 ルセフのPT陣営は、シルヴァ公約の欠点を突き、選挙民、とりわけ大衆層、貧困層の危機感を喚起している。

 ブラジルが「右傾化」すれば南米・ラ米政治の潮流に大きく影響する。このため、今選挙はいつになく高い関心を集めている。

 なお10月12日、26日には、それぞれボリビアとウルグアイで大統領選挙が実施される。