クーバ政府は、国営化粧品会社が同国に縁の深い英雄の名前を香水に付けることを禁止した。
9月28日明らかになったところでは、閣僚評議会は26日、ラビオファム社と話し合った後、禁止を発表した。
同社は先週半ば、「エルネスト」、「ウーゴ」という2種類の香水を将来発売することを明らかにしていた。チェ・ゲバラとチャベス大統領の両故人の名前であることは誰もが知っている。
閣僚評議会は、革命の英雄は聖なる象徴であり、使うことは許されないとしている。ゲバラとチャベスの遺族は使用を許可しておらず、今回の「無責任な行為に対し、規律化のため、しかるべき措置がとられる」と厳しい。
ラビオファム社の社長は、カストロ兄弟の姉、故アンヘラ・カストロの息子ホセ=アントニオ・フラガ=カストロ。ラウール・カストロ国家評議会議長、フィデル前議長の甥である。この点からも、この出来事は関心を集めている。
市場経済原理を導入するなど、経済改革が徐々に進められているクーバだが、「資本制の害悪の蔓延」を防止するのも政権の至上命令であり、今回の香水名命名の一件は「軽はずみ」だったと判断された。
同社は、両種の香水は開発中だったため、市場に出回ってはおらず、今後、同じ名称で販売されることはない、と表明している。