2013年6月14日金曜日

メネム元アルゼンチン大統領に禁錮7年の実刑判決


 亜国高裁は6月13日、カルロス・メネム元大統領(82)に対し、武器弾薬密輸事件の「共犯」として禁錮7年の実刑判決を言い渡した。メネムは上院議員であるため無処罰特権を持つが、法廷は国会に議員資格を剥奪するよう要請した。

 事件は、メネムが政権にあった1990年代に起きた。メネムは、当時の国防相、軍部、軍兵器製造部門幹部らと共謀し、亜国製武器弾薬を91年、および93~95年に貨物船で7回クロアティアに輸送した。表向きは「ベネズエラへの輸出」とし、偽っていた。国連は、ユーゴスラヴィア内戦の当事国クロアティアへの武器禁輸を発動していた。

 また95年には、ペルーとの国境紛争さなかのエクアドールに「パナマへの輸出」偽って、輸送機で3回武器を運んだ。当時、亜国はこの紛争の和平調停国であり、一方の紛争当事国への武器輸出を禁止されていた。事件は、亜国の外交上の立場を深く傷つけた。

 武器密輸に関する裁判は、95年にリカルド・モネル弁護士が告訴して始まった。一審では被告全員が無罪となったが、今年3月、無罪判決が破棄され、裁判が再開された。

 メネムは、高血圧など健康上の理由で、この日の判決公判を欠席した。最高裁への上告は可能。メネムは、絶対的権限を持つ大統領として「主犯」であったにも拘わらず「共犯」となった。この点に疑問の声が出ている。

 また、密輸に直接関与した元陸軍大佐に禁錮8年、元国防相に7年、他の主要な4被告に5年半から5年の禁固刑が言い渡された。