2013年6月8日土曜日

「アンティグア宣言」採択し、米州諸国機構外相会議終了


 グアテマラのアンティグア市で6月4~6日、米州諸国機構(OEA、OAS)の第43回総会(外相会議)が開かれた。キューバを除く加盟34カ国の26外相、3副外相、5OEA大使が出席した。

 会議は「アンティグア宣言」を6日採択した。麻薬問題を討議する新しい場の設定と麻薬取締強化が柱だ。「麻薬合法化」さえ口にするグアテマラ大統領オットー・ペレス=モリーナの意向がある程度反映された。

 OEAは来年特別総会を開き、2016~20年の麻薬戦略を策定することになった。

 会議は5日、「米州反人種差別・不寛容協定」を採択した。マヤ先住民とマプーチェ先住民をそれぞれ弾圧しているグアテマラとチリが署名を留保した。

 ロビー外交では、エリーアス・ハウアVEN外相とジョン・ケリー米国務長官の会談が脚光を浴びた。双方は、大使級外交関係復活を目指し交渉を開始することを決めた。

 ハウアVEN外相と、マリーア・オルギンCOL外相との会談も注目された。サントスCOL大統領がVEN野党指導者と会談したことや、同大統領がOTAN(NATO)接近策を打ち出したことで緊張していた両国関係は、近い将来、首脳会談を開く方向でひとまず落ち着きを取り戻しつつある。