2013年6月19日水曜日

『ギル・スコット=ヘロン自伝』を読む


 米国のミュージシャン、ギル・スコット=ヘロン(1949~2011)の自伝(浅羽麗訳)を読んだ。

 自伝の書き方ないし語り方が「マルコムX伝」と似ている。二人の生き方は大きく異なるが、読み物としてはマルコムX伝の方がはるかに面白い。

 書評原稿を書いたため、ここでは細かく述べないが、ギルのような人物がいて、独特の生き方をしたという事実は知っておくべきだろう。

 ギルはスティーヴィー・ワンダー(1950年生まれ)の盟友で、本書は二人の関係から生まれたとされる。私には、ギルとボブ・マーリー(1945~81)の出会いが興味深かった。