2013年6月6日木曜日

ベネズエラ・米外相会談、関係改善で一致


  ベネズエラ(VEN)と米国の外相会談が6月5日実現し、双方は大使級外交への復帰に向けて政府間高級交渉を始めることで合意した。

 エリーアス・ハウア外相とジョン・ケリー国務長官は、グアテマラ・アンティグア市で開会中の第43回米州諸国機構(OEA・OAS)総会(外相会議)の合間に会談した。

 VEN政府は5日、不安定化陰謀加担容疑で4月24日から身柄を拘禁していた米国人ティモシー・トゥレイシーを国外追放処分にした。その数時間後、外相会談が実現した。ケリーはハウアに、トゥレイシー解放を感謝した。

 ハウアは会談後、長官の善意を感じた、と述べた。

 両国関係は、ブッシュ前政権が2002年4月のチャベス追い落としのクーデターに関与したことからチャベスの怒りを買って悪化し、長らく<冷戦状態>が続いていた。

 チャベスは去年、癌の手術のためハバナに出発する直前に、ニコラース・マドゥーロ副大統領(現大統領)に対米関係改善を図るよう指示していた。

 その後、4月のベネズエラ大統領選挙でのマドゥーロ当選をオバーマ政権が認めなかったことから関係は険悪になっていた。今回の外相会談は、オバーマ政権による事実上のマドゥーロ政権承認と言える。

 ベネズエラとしては、隣国コロンビアのNATO(西語でOTAN)接近策もあり、対米関係改善が急務となっていた。