2014年3月17日月曜日

コロンビア大統領選挙は決選で決着か

 コロンビア大統領選挙は5月25日実施される。3月16日発表された世論調査は、本選挙一ヶ月後の決選投票で現職大統領が敗れる可能性を示し、内外の関心を集めている。

 候補者は5人。フアンマヌエル・サントス大統領(国民団結党)と、エンリケ・ペニャローサ元ボゴタ市長(緑の同盟)が、それぞれ得票率25%と17%で、決選に進出する。決選では、3位以下の票を集めてペニャローサが勝つ公算がある。そんな調査結果だった。

 だが2010年の前回選挙では、勝利が期待されたボゴタ市長経験者アンタナス・モクス(緑の党)がサントスに惨敗した。現職大統領は、国費で選挙運動ができるため、ずば抜けて有利な立場にある。

 サントスは、国軍の武器横流しなど不正事件、国際司法裁判所裁定でカリブ海経済水域の多くをニカラグアに引き渡したこと、ハバナでのFARCとの和平交渉に時間がかかっていること、および和平交渉に反対するアルバロ・ウリーベ前大統領以下の極右勢力が大統領の脚を引っ張っていること、などから人気が落ちている。

 だが現職大統領の強みを生かせば簡単に負けることはなく、むしろ勝つ可能性の方が今後大きくなる-こう見る評論家も少なくない。

 他の3候補は、「民主中央」(ウリーベ党)のオスカル・スルアガ、「代替民主軸-愛国連合」(左翼同盟)のクララ・ロペス、保守党のマルタ・ロドリゲス。