2014年3月28日金曜日

国連総会でのクリミア・ロシア併合糾弾投票でラテンアメリカ割れる

 国連総会は3月27日、ロシアのクリミア併合を違法とする決議案を賛成100、反対11、棄権58で可決した。この投票でラ米諸国は3グルーポに割れた。

 賛成したのは、太平洋同盟(AP)のチレ、ペルー、コロンビア、メヒコ、コスタ・リーカ、および中米・カリブのパナマ、オンドゥーラス、グアテマラ、ラ・ドミニカーナ、アイチの計10カ国。

 反対は、米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)のベネスエラ、クーバ、ボリビア、ニカラグアの4カ国。クーバはかつてソ連の同盟国だった。ベネスエラが現在ロシアの同盟国、ニカラグアはロシアから経済援助を受けている。ボリビアは反米の立場からロシアを支持した。

 棄権したのは、南部共同市場(メルコスール)のブラジル、アルヘンティーナ、ウルグアイ、パラグアイ、およびエクアドールとエル・サルバドール(ES)の計6カ国。ブラジルは、ロシアとはBRICSを組んでいる。エクアドールはALBA加盟国だが、独自の判断をした。ESは現在、FMLNを与党とする中道進歩主義政権だが、6月からFMLNを基盤とする中道左翼政権が発足する。

 なお、決議案に反対したラ米以外の国は、ロシア、ベラルーシ、アルメニア、北朝鮮、スーダン、シリア、ジンバブウェ。