ニカラグアの詩人エルネスト・カルデナルは1月20日、90歳の誕生日を迎えた。カトリック司祭で「解放の神学」に傾注し、ソモサ独裁打倒のためゲリラ戦を展開していたサンディニスタ民族解放戦線(FSLN)を支持、1979年7月の革命勝利で発足したサンディニスタ政権の文化相になった。
故ローマ法王ヨハネ=パウロ2世は1983年にニカラグアを訪問した際、マナグア空港でカルデナルを「政治宣伝をしている」と、公然と咎めた。
政権党FSLNは90年下野し、カルデナルは94年、ダニエル・オルテガ書記長(前大統領、現大統領)に裏切られたとして離党し、同党分派を支持した。今日でもオルテガを「権力の亡者」と非難している。
2009年にパブロ・ネルーダ・イベロアメリカ詩文賞、12年にソフィア女王賞を受賞した。