2015年1月5日月曜日

ベネズエラ大統領が中国・OPEC歴訪へ出発

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は1月4日、中国訪問のため同日北京に向かうと明らかにした。中国首脳と経済問題や対米関係について会談後、北京で8~9日開かれる第1回中国・CELAC閣僚会議に出席する。

 この会議には、ラ米・カリブ諸国共同体(CELAC)輪番制議長国コスタ・リカおよび次期議長国エクアドールの大統領と、カリブ地域代表バハマの首相も出席する。

 マドゥーロは次いで西アジア・中東のOPEC(石油輸出国機構)加盟諸国を歴訪する。国際原油価格が1b=40ドル台後半に落ち込んだベネスエラは財政危機に直面しており、価格引き上げ策について話し合う。

 大統領は一方、カラカスで4日、騒乱教唆罪で裁かれているベネスエラ政界極右指導者レオポルド・ロペス被告の釈放を1日ブラジリアでバイデン米副大統領から求められたことに関連して、「ロペス裁判はベネスエラ主権の問題だ」と強調した。

 その上で、大統領権限に基づくロペス赦免は、プエルト・リコ(PR)独立運動指導者オスカル・ロペス=リベラ受刑囚(71)との交換釈放をもってのみ可能になる、と述べた。

 ロペス=リベラは1976年、PR独立派武闘組織「民族解放軍」(FALN)に参加し、爆弾闘争などに関与した。81年逮捕され、禁錮55年の実刑判決を受け服役した。その後、脱走を試みたとして、刑期を15年加算された。

 99年、時のクリントン米大統領は条件付きで恩赦を与えようとしたが、ロペス=リベラは拒否した。既に34年近く獄中生活を送っている。