カラカスで2月18日午前、反政府派と政府支持派がデモ行進を開始した。極度に緊張が高まっている。
野党指導者で「街頭闘争主義」の右翼レオポルド・ロペスを支持する反政府派は、ロペスが内務省に出頭するのに同行する形をとっている。だが大統領政庁(ミラフローレス宮)や内務省など省庁が固まる首都中心部リベルタドール区は、無許可デモとし、区内に入れない構えだ。
国家警備隊(GNB)と国家警察(PNB)の要員多数が早朝から、中心街に通じる主要道路を封鎖している。
一方、この日、政庁で集団労働契約をする石油産業労働者の一団は、ラファエル・ラミーレス石油相を先頭に、政庁に向かって行進している。労働者は、政府支持を掲げている。
首都では12日、反政府デモが暴力沙汰に終わり、3人が死亡、66人が負傷した。この事件を扇動したとして、ロペスには逮捕状が出ている。
だが当日、事件現場で撮影されたビデオ映像は、オートバイで乗りつけた国家情報局(SEBIN)要員らがデモ隊に向かって発砲している姿を映し出している。
ニコラース・マドゥーロ大統領は、一部SEBIN要員が出動禁止の命令に従わずに街に出たことを認めている。このため18日、SEBINのマヌエル・ベルナル長官を更迭し、新たにグスタボ・ゴンサレス少将を長官に任命した。
大統領はまた、不満の的となっている食糧不足に対処するため、4か月分の食糧確保用45億ボリーバル(b、公定6・3b=1米ドル)と、薬品・医療資材確保用22億bの緊急支出を承認した。