フラメンコの伝説のギタリスタ、パコ・デ・ルシーアが2月26日、心臓発作により死去した。66歳だった。
パコ(本名フランシスコ・サンチェス=ゴメス)はメヒコ・カンクン市のカルメン浜に別荘を持っていた。浜辺で息子とサッカーに興じていたところ倒れたという。
パコはアンダルシーア州アルヘシラスのロマ人(ヒターノス)の家に生まれ、幼年時代に父アントニオからギターを弾かされた。少年時代には、いっぱしのギタリスタになっていた。
芸名の「デ・ルシーア」は、母の名ルシーアからとった。
カディス出身のフラメンコ歌手カマロン・デライスラとは1960年代から盟友で、数々の舞台で共演した。1979年には二人のアルバム「時の伝説」(ラ・レジェンダ・デル・ティエポ)を出したが、ことしはその35周年だった。
カマロンは1992年に癌で死去。以来、孤独に耐えてきたという。
パコは、ジャズを取り入れるなど、フラメンコの「革命」を推進した。
スペイン国王、文化相、アルヘシラス市長らが一斉に哀悼の意を表明している。