2014年2月19日水曜日
ベネズエラ野党指導者が自首し、事態ひとまず収拾
反政府派のデモ行進で緊張に包まれていたベネスエラは、中心人物の自首によって、ひとまず静まった。
暴動扇動罪などで逮捕状の出ていた右翼野党指導者レオポルド・ロペス(42)は2月18日、支持者とデモ行進した後、自首し、国家警備隊の装甲車に乗り、カラカス郊外のラモ・ベルデ刑務所に護送された。装甲車は、ディオスダード・カベージョ国会議長が運転した。19日、出廷する見通し。
ニコラース・マドゥーロ大統領は同日、政府支持の石油労働者の前で演説し、ロペスの家族と3夜かけて話し合い、18日未明、ロペス自首で合意に達した、と明らかにした。
大統領は、マイアミとベネスエラ国内の極右勢力がロペスを暗殺しベネスエラを内戦に陥れる画策をしている、との情報を把握していることをロペス側に説明し、ロペスの生命を守るため自首するのが望ましいと説得した、と明かした。
さらに、政府は依然対話する用意があるが、それは平和のためであって、職位についてではないと延べ、大統領辞任を求める反政府派の狙いに釘を刺した。
マドゥーロはさらに、世界最大の埋蔵量を誇るオリノコ油床を、「ウーゴチャベス・オリノコ油床」と改名することを明らかにした。
事態はひとまず、ロペス自首で概ね平和裏に収拾された。だが西部のカラボボ州バレンシア市では、反政府デモ隊にバイク集団が発砲し、8人が重軽傷を折った。
一方、ボリビアのエボ・モラレス大統領は18日、南米諸国連合(ウナスール)に対し、ベネスエラに連帯するため近日中にカラカスで、首脳ないし外相による緊急会議を開くよう提案した。