2015年2月2日月曜日

作家マルティン・ゲバラが自らのキューバ時代を語る

 スペイン在住の亜国人作家マルティン・ゲバラ(51)=故エルネスト・チェ・ゲバラの甥=は2月1日夕刻、目黒駅に近いサロン「カフェ・イ・リブロス」で2時間に亘り、少年期と青年期の一部を過ごした革命クーバ、伯父エルネスト、カストロ体制などについて、自己批判を基に批判的に語り、質疑応答をした。玖米国交正常化合意、「革命と自由」など幅広いテーマについて意見を述べた。

 クーバ時代を省みる自伝『ある神話の陰で』の紹介を兼ねた会合だったが、ジャーナリスト、出版社編集者、ラ米学徒、NGO職員ら50人がサロンを埋めた。

 マルティンは最初の発言に際し、今朝、シリアでの死が伝えられたジャーナリスト後藤健二さんのために一分間の黙祷をすべく提唱、一同、黙祷を捧げた。

 1月26日に初来日を果たしたマルティンは、その日、雨の中、新宿界隈を散策。27日は雑誌インタビューに応じてから浅草を楽しんだ。28、29日は京都で友人と過ごし、30日は広島を訪れた。

 伯父エルネストが1959年7月の来日時、日程を変更して訪れた広島を、55年半後に甥も予定を変えて訪ねた。被爆地跡の情景、記念館を観て「体が宙に浮いたような気持」になり、ただ無言でたたずみ、ひたすら平和を考えたという。

 30日帰京し、31日は別の雑誌のインタビューを受け、石神井で寿司を味わった。2月1日は新聞のインタビューを受けたが、2日にも雑誌と通信社の取材が待っている。

 3日離日するが、遠くない将来、再来日する計画だ。