ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は2月12日、軍事クーデターを画策した将校7人を11日逮捕した、と発表した。いずれも空軍所属。去年3月にも空軍の将軍3人が逮捕され、士官約50人が取り調べを受けた。
発表によると、反乱者集団はブラジル製のスペル・トゥカーノ機でカラカス市内にある大統領政庁、国防省、外務省、テレスール(南テレビ放送)などを空爆する計画だった。トゥカーノ機はコロンビアから発信することになっていたとされ、外務省がコロンビア政府に説明を求めることになると伝えられる。
大統領は、一味は2月3日カラカスの米大使館で米入国査証を与えられていたと暴露し、陰謀の背後に米国がいることを示唆した。さらにベネスエラの右翼政治家らと士官らは連携していたと明かし、当該政治家らは追及されることになると述べた。
12日は、極右に影響された反政府勢力による街頭暴力開始1周年を記念する行進が各地で実施された。反政府派はコロンビア国境に近いサンクリストーバル市などで投石、棍棒による殴打などで治安部隊に対抗した。負傷者と逮捕者が出ている。
一方、導入されたばかりの通貨ボリーバル(bf)の自由変動相場は、1米ドル=170bfとなった。bf安は、闇市場の187bfを下回った。