2018年6月2日土曜日

 メキシコ大統領選挙まで1カ月:AMLO(アムロ)候補が突出リード▼ベネズエラ政府が街頭暴力犯らを釈放▼ニカラグア国民対話が無期限中断

 7月1日のメキシコ大統領選挙まで1カ月。ㇾフォルマ紙による5月末の世論調査によれば、国家刷新運動(MORENA)候補アンドレス=マヌエル・ロペス=オブラドール(AMLO=アムロ、元メキシコ市長)が支持率52%で当選する勢い。

 次いで国民行動党(PAN=パン)候補で、民主革命党(PRD=ぺエレデ)などの支持を受けているリカルド・アナヤが25%。政権党・制度的革命党(PRI=プリ)候補ホセ・メアデ元外相は19%だった。5月半ばの調査では、それぞれ43%、24%、16%だった。

 世紀末から3期12年続いてきた保守右翼勢力・新自由主義利権体質のPRI/PANのプリパニスタ体制下で、麻薬組織と政府治安部隊の戦いを中心とする暴力事件が日常茶飯事化し、選挙民から忌み嫌われてきた。

 さらにトランプ米政権に翻弄され手も足も出ないエンリケ・ペニャ=ニエト現大統領と政権党PRIの体たらくと、似たり寄ったりの前政権党PANの支持率は低落した。これに反比例して最有力候補にのし上がったのがAMLOだ。3度目の挑戦で金的を射止める可能性が強まっている。
 選挙戦は終盤。AMLOに対する誹謗中傷宣伝が一層激化するもようだ。

▼ベネズエラが街頭暴力犯らを釈放

 政府は6月1日、2012~17年に起きた反政府グアリンバ(街頭暴力事件)に関与、破壊活動などに加担した受刑囚およひ拘禁者計39人を釈放した。

 コロンビア国境のタチラ州都サンクリスト―バル元市長ダニエル・セバジョスは、
30日ごとに当局に出頭することと出国禁止が釈放条件になっている。
 自宅に立て籠もりライフル銃を構えて治安部隊を威嚇したアンヘル・ビバス退役将軍も釈放された。

▼ニカラグア国民対話が無期限中断

 デニス・モンカーダ外相は7月1日、反政府勢力が破壊活動を止めないことなどを理由に、政府と反政府勢力の対話を無期限中止すると発表した。
 5月16日に始まった対話は23日中断、双方の話し合いで再開が決まったが、各地の街頭での衝突事件が絶えず、死傷者が続出していた。