スペインのペドロ・サンチェス新首相は6月6日、内閣を組閣、17人中、11人を女性が占める「女性優位内閣」となった。副首相兼首相府相に女性閣僚筆頭のカルメン・カルボ(60)が就任した。
他の女性閣僚10人は、経済、財務、法務、国防、教育、労働、地方、環境、保健、工商の各相。
一方、男性閣僚はジョセプ・ボレル外相(71)以下、内務、科学、勧業、文化、農水の6人。
サンチェスは、スペイン内戦(1936~39)でファシズムに蹂躙された共和派の流れを汲むスペイン労働社会党(PSOE)の書記長から首相に就任。内戦で勝利したフランコ・ファシスト勢力の流れを汲む国民党(PP)との違いを明確にする狙いも込めて、女性を数多く登用する内閣とした。
▼ベネズエラ大統領が「国営石油会社破壊工作」を暴く
ニコラース・マドゥーロ大統領は6月5日、国営石油PDVSA(ぺデベサ)の元幹部職員らはカラカスの米大使館と結託し、同社の原油資産能力を腐敗によって削ぎ、内部から同社を破壊しようと謀っていたと明らかにした。
カラカスでのPDVSA労働者との会合で暴露したもので、関与した元幹部ら約80人を逮捕、未逮捕者は逃亡したという。
大統領によると、元幹部らは米大使館で査証申請をした際、CIAから協力を持ち掛けられ協力した。ベネズエラの原油生産は、日量140万バレル台に落ちている。
スペイン警察は6日マドリードで、PDVSAから横領された資金60憶ユーロを洗浄した容疑でベネズエラ人ホルヘ・リンコンを逮捕した、と発表した。ホルヘは、在米VEN人企業家ロベルト・リンコンの息子。
一方、国際司法裁判所は4日、ベネズエラ東部のエセキーボ地方(ガイアナ西部)の領有権問題をめぐりVEN・ガイアナ両政府に同裁判所で18日に会合したいと通知した。VEN外務省が5日明らかにした。
ベネズエラは、旧宗主国スペインから引き継いだ領土エセキーボ地方が、これを奪った英国から独立したガイアナの領土になっているとして、領有権を主張してきた。