2018年6月25日月曜日

 ベネズエラ副大統領がトランプ米大統領との「対話の用意」を表明▼マドゥーロ大統領は国軍に団結と忠誠を求める▼メキシコ大統領選まで1週間、アムロ候補が優勢▼アルゼンチン司教らがマクリ大統領に貧者救済を要請▼キューバ人口が減少

 ベネズエラのデルシー・ロドリゲス執権副大統領は6月24日、ジャーナリスト、ホセ=ビセンテ・ランヘ―ルの日曜TV番組に出演、ランへ―ルとの質疑で、「もしドナルド・トランプ米大統領と会う機会があれば、ベネズエラ政府は敬意を払い合える対話を持つ用意がある」述べた。また、他の諸国とも対話する用意があると語った。

 同番組が公表した最新の世論調査結果では、ベネズエラ内政問題への外国介入に回答者の76%が反対した。73%は、米政府による経済制裁を糾弾した。

 ニコラ―ス・マドゥーロ大統領(国軍最高司令官)は24日、シモン・ボリーバル麾下の解放軍がスペイン植民地軍を破った「カラボボの戦い」の197回記念日(VEN陸軍創立記念日)に際し、カラボボ州内の縁の地でブラディミール・パドリーノ国防相ら国軍高官らと、国軍兵士1万5000人の行進を観閲。その折の演説で、「隊列を整え、裏切者と寡頭勢力との戦いに備えよ」と号令をかけ、忠誠を求めた。

 大統領は、「コロンビアには、VEN国軍(FANB)を分裂させ対立させようと画策する勢力がある。だがボゴタからの裏切りを求める歌に騙される者はいない」と続けた。

 マドゥ―ロは大統領選挙で再選を果たした直後の5月24日、制憲議会(ANC)での宣誓式でも、「我々は、規律ある、文民統制に従う、祖国・憲法・人民・最高司令官(大統領)に忠実な団結した国軍を必要とする」と述べ、忠誠を求めている。

 反政府系NGO「ベネズエラの正義」は、国軍要員約150人が政治的理由で拘禁されていると主張している。大統領が繰り返し忠誠を求めるのは、国軍内の造反勢力を抑え込む必要性が依然あることを示唆している。

 一方、故ウーゴ・チャベス前大統領の側近の一人で、石油相兼国営石油(PDVSA)社長、外相、国連大使などを歴任後、マドゥーロ大統領に左遷されたラファエル・ラミーレス氏は24日、アポレア電子紙に長文の主張を寄稿、大統領と側近らをこてんぱんに扱き下ろした。

▼メキシコ大統領選挙支持率でAMLOが優勢維持

 7月1日の選挙1週間前の6月24日、公表された支持率はARENA候補ロペス=オブラドールが48・1%で抜きん出た1位だった。
 2位はPANのアナヤ25・5%、3位は政権党PRIのメアデ22・5%。他の1人は泡沫的存在。この国の大統領選挙には決選制度はなく、1位得票者が当選する。

▼亜国社会派司教会議(CEPAS)が大統領に要請

 CEPASは6月24日、マウリシオ・マクリ亜国大統領に、経済調整が貧者の犠牲の下に実施されてはならないと申し入れた。また、「何百万人もが貧困に喘いでいる」と指摘、民主的な経済政策で対外債務返済と貧困救済を果たすべきだと訴えた。

 マクリ政権は、新自由主義の手法である経済開放政策を2年半とり続けてきたが、通貨ペソが暴落。このほどIMFから500億ドルの融資約束を取り付けた。

▼キューバ人口が減少

 玖統計・情報庁(ONEI)ONEIによれば、2017年の人口は1122万人で、前年比1万8000人減少となった。同年の出生は11万5000人、死者10万7000人、出国者2万6000人だった。