2018年6月27日水曜日

 ベネズエラ人ジャーナリスト1328人が過去8年間に出国と新聞労組発表▼用紙が買えず発行停止に追い込まれる地方紙も続出▼アルゼンチン国営通信TELAMが大量馘首▼メキシコ大統領選挙はアムロ優位変わらず

 ベネズエラ新聞全国労組(SNTP)は6月26日、2012年以来、記者、テレビ記者らジャーナリスト計1328人が出国した、と明らかにした。

 また、活字メディア15、電子メディア4、TV施設1が、新聞用紙不足など原材料入手困難により影響を受けた。用紙は、用紙販売会社が売るのを拒否したためという。同労組は、背後に当局の圧力があったとしている。

 地方紙も影響を受けている。8紙が用紙を買えないため発行を停止した。4紙は週末版発行を止めた。2紙は、日刊から週刊に切り替えるのを余儀なくされた。

 SNTPによれば、今年既にメディアへの侵害事件が113件起きている。うち87件では労組員24人が逮捕された。ジャーナリストへの侵害は61件起きた。いずれも当局絡みという。

▼アルゼンチン国営通信社TELAMが従業員馘首

 TELAMは6月26日、記者職を含む従業員354人を馘首したと発表した。政府は財政難のため、経費削減政策を進めている。

 2003年の同通信社の従業員は479人だったが、15年末にマクリ現政権発足が決まると、発足直前に従業員は水増し雇用され926人に、ほぼ倍増した。政権を離れるペロン主義勢力が自派要員に職を与えたのだ。だが記者職に採用された者の多くは、未経験者、無能力者だったという。

 TELAM幹部は、通信社を真のジャーナリズム機関として生まれ変わらせるために荒療治もやむをえない、との立場だ。

▼メキシコ大統領選挙:アムロ候補が優位維持

 6月26日公表のバレラ社調査では、MORENAのAMLO(ロペス=オブラドール)49%、PANのリカルド・アナヤ28%、PRIのホセ・メアデ19%、無所属ハイメ・ロドリゲス4%。アムロ候補が圧倒的優位を保っている。

 7月1日実施の選挙では、正副大統領、上院議員128人、下院議員500人、首都メキシコ市長、8州知事を選ぶ。同市長および知事選でもMORENAが優位に立っている。