ブラジル最高裁のエジソン・ファシーン判事は6月22日、汚職事件で拘禁中のルイス=イナシオ・ルーラ=ダ・シルヴァ元大統領の釈放要請を却下した。最高裁はルーラの
案件で最終審理し、判決を下す。
ルーラはパラナ州都クリチーバの警察本部拘置所に拘禁されている。10月の大統領選挙に出馬する方針で、支持率1位を維持している。最高裁判決で有罪が確定すれば、極右の新人候補に当選の可能性が開ける。
ウルグアイのホセ・ムヒーカ前大統領は21日、ルーラに面会した。その直後の記者会見で、「ルーラはブラジルとラ米の将来をとても憂慮していた。ブラジルが良くなればラ米も良くなり、ブラジルが悪くなればラ米もそうなる」と述べた。
この発言は、極右候補の躍進をルーラとムヒーカが強く懸念していることを物語る。
ルーラは、ルーラが所属する労働者党(PT)のグレイジ・ホフマン党首と共にルーラに会った。記者団に、ルーラ釈放を願うと述べた。
▼インド大統領がキューバ訪問
ラムナス・ゴヴィンド大統領は6月21日、サンティアゴに到着、フィデル・カストロ前議長の墓地に参拝した。22日にはハバナでミゲル・ディアスカネル議長と会談、帰国の途に就いた。
▼米副大統領がコロンビア次期大統領と会談
マイク・ペンス副大統領は6月22日、ワシントンでイバン・ドゥケ次期大統領と会談、「ベネズエラの民主回復促進」で合意した。米国に伝統的なラ米での内政干渉政策にコロンビアが本格的に関与してゆくことになる。
一方、米下院議員3人はこのほど、FARCとの和平合意見直しを主張しているドゥケに対し文書で、和平強引順守を求めた。
▼米州人権委員会(CIDH)がニカラグア情勢で報告
米州諸国機構(OEA)機関であるCIDHは6月22日、ワシントンのOEA本部でのOEA大使会議の場で、4月18日から今月19日までの期間に、一連の反政府行動、および政府側の規制行動の過程で死者212人、負傷者1337人が出ていると報告した。今月6日現在の拘禁者は507人という。
報告は、政府側による人権侵害の可能性を指摘した。
これに対し、会議に出席したニカラグアのデニス・モンカーダ外相は、「CIDH調査は本質的部分が欠けており、これを最終調査報告として受け入れることはできない」とはねつけた。同外相はまた、「ニカラグア政府の平和、対話、民主の基本姿勢」を強調した。