2018年6月12日火曜日

 マルティネリ前パナマ大統領が逃亡先の米国から送還さる▼「スパイ罪」などで起訴▼ニカラグアで平和集会▼コロンビア決選は保守・右翼候補優勢か

 パナマ前大統領リカルド・マルティネリ(66)被告が6月11日、米国からパナマに送還された。大統領任期を終えた直後の2015年、米国に逃亡したが、パナマ政府からの手配要請に応じた米当局は17年6月逮捕し、マイアミで拘禁していた。

 マルティネリはスーパー店チェーンなどを経営していた富豪。大統領任期中、批判的な政治家、ジャーナリストら約150人の言動をスパイする仕組みを公金で構築、「スパイ罪」で起訴された。公金横領罪でも起訴されている。

 パナマ政府は、米国にいるマルティネリの息子2人の身柄引き渡しも求めている。2人は、ブラジル大手建設会社オデブレシ(オデブレヒト)から5000万ドルを収賄した容疑がかけられている。

 退陣後の起訴を恐れたマルティネリは、法で禁じられている連続2選を求めて出馬しようと謀ったが、反対が多く、叶わなかった。

▼ニカラグアで平和集会

 オルテガ政権打倒を狙う暴力事件の停止を求める市民数千人は6月10日、首都マナグア中心部の革命広場で「和解と平和」を訴えた。

 政権は、対話仲介者のカトリック司教会議(CEN)から提示された和解案に16日までに回答するよう迫られている。

▼コロンビア大統領選挙決選は保守・右翼候補優勢か

 6月17日の決選は保守・右翼陣営のイバン・ドゥケ、中道・左翼陣営のグスタボ・ペトロの闘いだが、「ラ米地政学戦略研究所」(CELAG)は6月11日、支持率を発表。ドゥケ45・5%、ペトロ40%、浮動票など14・5%で、ドゥケ有利と見ている。

 その他7種類の支持率調査結果の平均値は、ドゥケ51%、ペトロ37%で、ドゥケが
圧倒的な優勢を維持している。投票率は54%程度と予想されている。