2018年6月19日火曜日

 メルコスールがアスンシオンで首脳会議▼欧州連合(EU)など他の経済ブロックとの経済合意問題を討議▼中国との経済関係促進も▼ベネズエラ情勢に関する特別声明を採択▼国連がプエルト・リコ独立を米国に求める決議を採択

 南部共同市場(メルコスール)は6月18日、アスンシオンで定例首脳会議を開催。議長のパラグアイ大統領オラシオ・カルテスは、海岸線のない同国の内陸国性に鑑み優遇措置を受けられるよう、他の3国に要請した。
 カルテスは任期満了で8月退陣するため、最後の首脳会議となった。

 会議にはカルテスの他、ウルグアイのタバレー・バスケス、ブラジルのミシェル・テメルの両大統領、アルゼンチンのガブリエーラ・ミケッティ副大統領が出席した。マウリシオ・マクリ亜国大統領は通貨ペソ下落など経済問題への対応に終われ、欠席した。
 ベネズエラも加盟国だが、「民主秩序の欠如」を理由に資格停止処分中。

 会議では、欧州連合(EU)をはじめ他の経済ブロックとの協定締結問題とベネズエラ政情が主に話し合われた。EUとの協定は大幅に遅れている。
 向こう半年間の議長となったバスケス・ウルグアイ大統領は、中国との経済合意促進を表明した。

 会議は、「ベネズエラ情勢への深い懸念」「ベネズエラ人難民問題の軽減措置の必要性」などを盛り込んだ特別声明を採択して閉会した。

▼国連がプエルト・リコ自決決議を採択

 国連非植民地化特別委員会は6月18日、米植民地プエルト・リコの民族自決と独立の権利を認め、それを受け入れるよう米政府に要求する決議案を可決した。

 決議案はキューバ、ニカラグア、ベネズエラ、エクアドール、ロシア、シリアの6カ国が共同提案した。同じ決議が過去に何度もなされているが、米国は無視してきた。

 スペイン領だったプエルト・リコは1898年以来、米国の植民地にされてきた。米政府は「米国との自由連合国家」化を徐々に進めようとしているが、国連委決議は、独立を求めている。

 プエルト・リコは「豊かな港」を意味。コスタ・リカ(豊かな海岸)同様、その昔、金銀財宝を探しに来たスペイン人が命名した。